The Return of Wordler

Wordleの日々の記録を中心に

Wordleのハードモードの考察

Wordleの攻略、特にハードモードに関して思うところを書いてみます。
ノーマルモードに関してはたくさんブログが見つかるんですが、ハードモードに触れているのがあまりにも見かけないもので。
と言っても必勝法とかではなく、推理を有利に進めるための戦略としてです。


Wordleの情報量を考える

Wordleで正解となる単語は2315語だそうです。
大学受験に必要な英単語は4000語程度で、5文字の単語はせいぜい400語。ちゃんと英語を勉強している人でもそのうちの半分ぐらいしかパッと出てこないのではないでしょうか。
つまり、知っている単語だけでいきなり正解する確率なんて数パーセントにしかならないのです。
(辞書を見ないでリストアップしてみたら私でも300語は軽くいけるのでもっと多いかも)


となると「知らない単語が正解に違いない」というつもりで文字を絞り込んでいくゲームだと割り切るしかありません。


Wordleは5文字の単語を6回以内に正解させる事が目標です。英文字26個に対して30個分しか指定できないのであまり無駄打ちする余裕はありません。


位置も正解の緑(🟩)の情報量は言うまでもなく最高ですが、序盤に確定するのは実はあまりうれしくありません。
と言うのも、ハードモードでは確定した文字を次以降でも必ず使わなければならないため、例えば1回目に緑が1個ある毎に2回目以降で増やせる情報量が単純に20%ずつも減る事になるからです。
イージーモードでも、ひょっとすると運良く正解するかもしれないという人間心理が働いて、そのまま緑を使い続けてしまうという事を考えるとやはりあまりうれしくないのではないでしょうか。
いきなり4つ緑になったとしても、残りの文字を絞り切れずに
⬜🟩🟩🟩🟩
⬜🟩🟩🟩🟩
⬜🟩🟩🟩🟩
⬜🟩🟩🟩🟩
⬜🟩🟩🟩🟩
⬜🟩🟩🟩🟩
こんな事にもなりかねません。(実際「?ight」の時になった人が多かったみたい)
イージーモードだと1回捨てて子音を絞り込みに行けますが、ハードモードでこうなるとギャンブルするしか無くなります。
緑が多い方が正解に近づいている感じがしますが、1回毎の情報量を減らしているだけなのです。


位置違いの黄色(🟨)の情報量も高いですが、やはりハードモードではうれしくありません。
次以降で使わなければならない事で位置情報という情報量が増えますが。


未出現文字の黒(⬜)が多いと残念な気分になりますが、ハードモードの序盤では非常に重要です。その分、次回に別の文字の確認ができるのですから。


つまり、Wordleの序盤は、特にハードモードは、いかに正解の単語内に出現する文字を「外すか」が重要なのです。


英単語の特徴を把握する

日本語は「ん」を除いて全ての音に母音が含まれているので、母音部分だけ発音してもなんとなく何を言っているのかわかります。
逆に英語は子音が主役で、子音だけを並べてもなんとなく単語が類推できます。


Yを半分母音として考えても[母音:子音]は[5.5:20.5]と子音は母音の約4倍の数があります。
実際には出現頻度が絡んでくるのでもっと差は小さいですが。


そのくせ母音が含まれない英単語はほとんどないので、何か単語を入力する時には必ず母音を使う事になります。
これは子音にも言え、子音が含まれない英単語はほとんどないのですが、文字数が絶対的に違います。
先に母音が確定しても、後で子音を絞り込む時にその母音を使わざるを得ないという状態になります。


すでに確定した文字を再度使っても情報量は増えないので避けたいという事を考えると、先に子音を絞り込むのがいいと考えられます。


さらに、ちょっと子音が違う似たような英単語が非常に多いのです。
母音を確定させた後に子音の組み合わせの海に飲まれて
⬜⬜🟩⬜🟩
⬜⬜🟩⬜🟩
⬜⬜🟩⬜🟩
なんて事になる可能性が高いのです。
逆に、母音が違う英単語の場合、母音は数が少ないので試行回数は少なくて済みます。


そして英単語には「組み合わせに制限が多くある」という事も重要です。
まったくルールのない文字の羅列というわけではなく、特定の組み合わせとなる文字がたくさんあるのはわかってもらえると思います。


序盤の戦略を考える

イージーモードと違い、ハードモードは後になるほど1回捨てて文字を絞り込むという事ができなくなります。なので序盤、特に1回目を捨て回にしたい。
捨て回なので真っ黒になるぐらいの方がいいので、なるべく黒一色にするためにどうするかを考えてみます。
前記したように知らない単語が正解である事の方が多いので後半は推理で解く事になるでしょうが、少なくとも1回目と2回目ぐらいは自分の知っている単語で埋める方針で。


文字の出現頻度を単純化するため、Scrabbleの点数で考えます。駒の枚数はこの際無視します。
(実際にはWordleの答えとなる5文字の単語で集計すべきなんでしょうが)
分かりやすくするために「Y」は子音と定義してしまいます。


1点:AIUEO(母音全部)、LNRST
2点:DG
3点:BCMP
4点:FHVWY
5点:K
8点:JX
10点:QZ


1点の文字は黒になった時の情報量が大きい(使われない単語が少ない)ですが、反面アウトになりにくい。
8点以上の文字はヒットしにくいので黒になりやすいですが、黒になった時の情報量の増加量は少ない。


頻度 ヒット アウト
多  小   大
中  中   中
少  大   小  


1回目は黒一色にしたいのだから、そこそこアウトになりやすく、アウトになった時もヒットになった時もいい感じに情報量が増える、出現頻度が中ぐらいの文字を多めに入れるのがいいのではないでしょうか。


さらに子音をなるべく先に確定させたいので、「子音4文字+母音1文字」の単語が有力候補となります。
例:CHARM、CLIMB、FLICK、GRAPH


前述したギャンブルの悲劇を避けるために類似単語の多い「FIGHT」や「MATCH」のような物は避けます。


2回目は3回目以降の戦略も考えると、「子音4文字+母音1文字」は同じだけど1点の文字を多めに入れて緑や黄色が出る事も期待したいです。
例:FIRST、PRINT、SHORT、SLING、TREND


この方向性で、個人的には入れる単語を固定せず、毎日ひらめきで変えていきます。

正解に向けて

1回目をうまく黒一色にできていれば3回目の開始時点で子音8文字と母音2文字の生死(?)が確定しているはずです。


2回目も含めて全部黒でも悲観する事はありません。ハードモードではむしろご褒美です。
この場合の3回目は「子音3文字+母音2文字」で少し確定させておきたい。
英単語として考えると「子子母子母」か「子母子子母」「子母子母子」が多そうです。


いくつか文字が確定している場合はギャンブルになるパターンが残っている可能性もあるので、油断はできません。
この場合の3回目はまだ「子音4文字+母音1文字」で絞り込みにいきたい所です。
まだまだ数があって大変そうに思えますが、残った文字を見ると意外にその組み合わせでできる単語は少ないはずです。特に「子子」の組み合わせは限定されているでしょう。


もちろん、こんな事をしていると「2回目で正解!」とかいうのは難しいですが、そんな運任せではなく、ちゃんと推理して6回目までにきちっと正解するという方針であれば有効だと考えています。